【第2話】医師と病院の話 | 『帰ってきた』 コロ助の徒然日記 リローデッドZ パート2

【第2話】医師と病院の話

5月25日は尼崎脱線事故からちょうど1ヶ月。

事故現場となった線路や、JP西日本の本社などで、追悼慰霊行事が行われた様です。
犠牲者の方のご冥福をお祈りいたします。

さて、今回の事故は10年前に阪神淡路大震災を経験している兵庫県で起きたため、周辺に病院が多くあり、また、災害時の対策が全国のどこよりも練られていた、とは世間で言われている事です。
これを聞いて、「ふーん、あっそー」では無く、自分が住んでいる地方行政団体で、もし、同様の規模の脱線事故(のみならず人災や天災)が起きた場合、どのくらい対応が出来るのだろうか?と考えてみた人も多いでしょう。

皆さんが住んでいる地区では、大きな事故・事件が発生した時、対応できるような大きな病院がありますか?または大きくなくても、外科技術を持った医院がどれほどあるでしょうか。救急車は何台配置されているのでしょうか。

※ 私は以前「人災」にあった時、パトカーと救急車が30分到着しなかった経験がありまして、おかげさまでその間余計に何発も殴られたわけですが(笑) 警察官にその不満を述べると「いや、市内で他に2件事故がありまして、そのためにパトカーが出払ってまして。お気の毒に、って感じです(エヘへ)」と、とても丁寧で誠意のある対応を受けました。この街で同時多発テロが発生した場合、大変な犠牲者が出ることでしょう(やらないで下さい)。

話を戻して、数えてみましたか?
「うちの近所はこれでもかって程に病院があるなぁ。多分大丈夫だ。石を投げると医師にぶつかる(ツマラン)」と言う方、羨ましい限りです。
うちの近所には条件に当てはまりそうな病院は2軒しかありません。犬猫病院はとりあえず除きます。救急車の数は不明ですが。田舎には病院も医師も看護婦も少ない。

病院が少ない、と言うことは、単純に災害時の対応の問題だけではなく、「選択の余地がない」という問題を生みます。私も頭痛や吐き気・肩こりなどの症状を訴える時がありますので、近所の病院に行ってみるわけですが、大抵はレントゲンやCTスキャンなどの臨床検査にたらい回しされた挙句、「うーん、原因が良くわからないね。ま、しばらく様子を見てみましょう。」で終わってしまうわけです。
病院に行くと、痛いところや苦しいところを全て治してくれる、とは思いませんが、多少は期待します。そうやって病院に行くのに、現状を改善してくれず、様子を見るで片付けられちゃうと、ちょっと悲しい。と、同時に「本当に原因不明なのかよ。他の病院に行ったら一発で原因がわかったりするんじゃないの?」と疑ってしまい、様子を見ないうちにその病院に通うのを止めてしまうわけですが。(ちょっと離れていますが、定期的に通っている病院はちゃんとあります)  だって、「良く解らない」「様子を見る」なんていう、専門知識を持っていない人でも言えそうなマヌケな言葉ではなく、治る期待が持てる言葉を掛けて欲しいし、これじゃなおらねえなって思っちゃうし。
様子を見るんじゃなくて、とりあえず痛みを止めて欲しい(以前、椎間板ヘルニアの腰痛で診察を受けた病院は、「これはヘルニアだね」の有難いお言葉と共に追い出してくれました。いや、薬とか注射とか、この痛みを何とかしてくれ、と言うと、「あ、そうか」と言いながら面倒くさそうに注射を打ってくれました)のですが、と。この街には「原因不明」の患者が続出しています。そんな時、医師は伝家の宝刀『自律神経失調症』を抜くわけですが。私の周りだけで、この病名を貰った人が6人います。

実際に私の母親は、体調不良を訴える数年前から、同じ病院で10年間毎年健康診断を受けていました(ドラマの撮影にも使われた、ホテルみたいな大病院でした)。その結果は「問題なし!超健康!ばっちり!多分働きすぎ!過労!」との事でした。それでも母親の下血や頭痛・腹痛は止まらず、業を煮やして他の病院に行ってみると、「これはガンですよ。どうして早く病院に行かなかったの?」との事。いや、行ってたんですけど・・・。うちのカアサン死んじゃいましたけど、どうしてくれるんすか?
っていうか、医者って「どうしてもっと早く来ないんだ」ってセリフが大好きです。歯医者なんか、特にそう。『酷い状況の患者にはそう言え』っていうマニュアルがあるんじゃないかってくらい。マニュアルが無ければ、ボキャブラリーが貧困すぎるので、広辞苑でも読みましょう
医者こそ「国語能力」が必要ですよね。なぜか医学部に入学するのに「国語」は(センター試験以外)受験科目に入っていない場合が多い。日本語が出来ない奴に、病状をちゃんと説明できるのでしょうか。

話がそれましたが、田舎は医者が少ない。でも、以前厚生労働省が「現在医師の数が飽和状態なので、医学部の定員を減らそう」などと画策した事がありました。微笑ましい、としか言い様がありません。しつこいですが、田舎に医師はいません。幸い私の家は「テレビもね!ラジオもね!車もそれほど走ってね!信号ね!あるわけね!おらの村には電気がね!」という程の超田舎ではないので、一人もいないと言うことはありませんが、一人も医師がいない山村や離島だって存在するはずです。都会には医師が飽和しているが、田舎には医師がいない。然るべき監督省庁は、東京都内をグルグルして「医者を減らせ」なんて言ってないで、全国規模でバランスを取ってあげるべきだと思いますが。
遷都案が出て久しいですが、波照間島あたりに首都を移して、閣僚や官僚の方々に現状を認識してもらうのも良いかもしれません。

都会に勤務する医師が地方に行きたくない理由。それは「中央から離れると、情報・技術の点で都会の医師に遅れを取るから」がほとんどの理由の様です。

は?情報で遅れを取る?このネットも電話も発達した情報化社会で?東京-大阪間1時間の狭い社会で?どんなに時間を掛けても、日本国内ならば1日以内に移動できると思うのですが(離島などはもっと大変かも知れませんが)。確かに都内の大病院の方が患者が多く、すると症例も多く、勉強する機会は田舎よりは多いと思いますが。医師連盟や厚生労働省が風を通してあげれば良いわけで(まあ、病院内の閉塞的な雰囲気では、情報を他に提供するなんて期待出来そうも無いですが) でも、つまり、あれでしょ?思いっきり言ってしまうと、嫌われちゃうから、だから思ってても言えない、あれだ。つまり、言わんとしている事はあれだ。

「遊ぶ場所が無いからだ」と(ねじ式)。

今後、病気の原因をしっかりと調べられる(自分がわからない病気だと、すぐに『自律神経失調症』で片付けない)医師が、私の街にやって来ることを期待します。