《第6話》 器用貧乏
良く言えばオールラウンドプレイヤー。
私が今までに良く言われた言葉ですね。
逆に言えば何一つ極めていない人間の事を言うわけです。
色々出来て良いですね=何一つ極めてませんね
と。
例えば楽器。自分が演奏できる楽器をあげてみます。
私は高校時代、『文化祭バンド』ではない、本格的なバンドを組んでいました。
気が向いた時は作詞作曲などもしていました。
ピアノ=3歳から17歳まで本格的にやってました。
今は・・・、1ヶ月時間をくれればある程度弾けるようになるかもしれません。
今すぐ弾いてみろ!さあ!と言われても、ピアノの前で固まってしまうに違いありません。
教えてくれた先生はパリ大学音楽学部に客員教授として招かれて行ってしまいました。
音楽の基礎を叩き込まれました。厳しかったですが、おかげで音感が養われました。
その後、色々な楽器をやって、ある程度そこそこ弾けるのはこの時代があるからです。
エレキギター=小学6年生の時に始めました。
現在でもたまに、暇つぶしに弾きます。
2日くれれば大体の曲は弾けると思います。
アドリブで良ければ何とか適当に弾けます。
エレキベース=中学3年生の時に始めました。
地味な楽器の代名詞、ベース。大抵バンドの中でも暗い奴地味な人がやるものでした。
Xの「ENDLESS RAIN」を弾きたいだけの為にお小遣いを貯めて買いました。
XのTAIJIはベーシストにしては非常に華やかな人でした。
アコースティックギター=コードを見てアドリブでエレキが弾けるのは、アコギの練習のおかげ。
エレキと殆ど同時進行で練習し始めました。
「鬼平犯科帳」のエンディングテーマだった、
ジプシーキングスの「インスピレーション」が好きです。
高校時代、友達の前で演奏したら、「何だそれ」って言われました。
ドラム=高校時代にバンドの中で「パートチェンジ」をするイベントがあり、それが切欠で始めました。
ドラムは楽しいですよね。適当に叩いていても、何となく楽しい。
CDなどの音源にあわせて、適当に叩けと言われれば、1回練習のチャンスを頂ければ、
まあまあ叩いて見せます。
こんなものは、楽譜なんて見ないでフィーリングで叩く方が良いです。
バイオリン=しずかちゃんよりは上手い自信はありますが、その程度です。
トランペット=始めたのは中学1年生。動機が不純です。
『野球場でトランペット吹きたい』でした。阪神タイガースの応援歌を初めとして、
有名な選手の曲なら吹けます。千葉マリンスタジアムのトランペットは下手すぎます。
ちなみに先生に指導して貰って出来るようになった楽器は、ピアノのみですかね。
じゃあこの中で、一番自信がある楽器は?と聞かれれば、
困っちゃいますね。どれもこれも「まあまあ」「そこそこ」ってところで。
いや、バイオリンだけはフィーリングだけじゃなんとかならないなと思いますが。
元々飽きっぽい性格のため、
一つの事が「ある程度」出来るようになると、それで良いと思ってしまう。
これじゃあ、まずい。
何か「これだ!」と決めた物を、徹底的にやる人の方がカッコいいと思います。
遅ればせながら、自分のアイデンティティに自信が持てなくなりました(笑)
いったい自分と言う人間は、人に説明をする時に「何が出来る人」なのかがわかりません。
かといって、このトシになって、「野球でメジャーリーグを目指す」って言っても、
映画のオールドルーキーみたいに上手く行くわけはありません。
サッカーで日本代表に選ばれてワールドカップを目指すといっても、ドイツ大会は間に合いませんか?
今から何かの学問を究めてノーベル賞を取るにも、平和賞ぐらいしか自信ありません。
若いうちにあれこれと手を出して、色々な場所にアンテナを伸ばすのは良い事ですが、
どこかで方向性を定めて進行する方向を決めておかないと、
私の様などうしょうもない大人になってしまうという、
大変怖い話でした。
将来のある若い人たちは、何か一本に絞って精進してみてください。
今回は非常に真面目で全然面白くも何ともない内容でした。