《第14話》 高校3年生へ。 | 『帰ってきた』 コロ助の徒然日記 リローデッドZ パート2

《第14話》 高校3年生へ。

殆どの三年生は、当予備校の授業が全て終了しました。

センター試験が終了し、後は私大入試と国公立二次試験を残すのみ。

最後の最後までばたばたとして、本当に終わってしまったの?といった感覚ですが、

本当に終わってしまったのです

君たちが教室の中で、私の授業を受ける事はもう無いと思います

(2月になったって、自習や質問でくる事は全然オッケーだからね!)

中学生の頃から通ってくれた人

この予備校の創成期に、中学2年生だった人たちだね。

そう、この予備校のこの学年は、最初は5人しかいませんでした。

1番。部活動と両立しながら、悲鳴をあげながらうちに通ってくれた人。

センター試験の事は忘れて、私大入試で挽回してください。応援してますから。

私の授業は取ってませんでしたが、僕は今でも君の事が大好きですよ。

太った太ったと気にしていたけど、大学に入学して思う存分動いてください。

2番。高校入試の頃から天才で、苦労もせずに高校3年生になって、日本最高峰の大学、

東京大学を目指して人生最初の壁にぶち当たり、その殻を破って今も頑張っている人。

君の能力はちゃんと東大に入れるという事を証明してください。最後まで出来る事をしますから。

君は4月から東大に入って、うちで先生をすると決まっているんだから。

3番。途中で挫折しかけて、精神的にも辛い日々を送った時もあったと思います。

あの時、気が付いて、しっかりとした手を差し伸べてあげられなくてごめんなさい。

志望する大学に入学して、将来夢のパイロットになれたら、連絡してください。

その便は避けて乗る事にします。うそです(笑)。人をひきつける、素敵なキャラの持ち主でした。

4番。合格おめでとう。地元ではあまり大学入試をしない高校から、合格。

正直言えば、中学2年生の時に初めて君を教えた時、「困ったなぁ」と思ってしまいました。

でもね、見る見るうちに出来るようになって、高校生になってとてもたくましくなりました。

授業をしていて、「自分が教えている事の効果が出ているな」と感じさせる生徒でした。

5番。おまえ、連絡しろ。

次は中3になって後から入学してくれた人。

9番。合格おめでとう。大阪に行っても、しっかりやってください。

大阪で買い物する時は、どこが良いのか、相談して下さい。詳しいですよ。

10番。橋を超えた街から、うちに2番目にやってきてくれました。

先に入学していた人たちを脅かす様な優秀な人でした。先生になってね。

11番。剣道が大好きな人。部活動で大変な高校時代だったと思います。

その精神力で最後まで入試を乗り切ってください。

12番。洋服が大好きな人。合格おめでとう。

あなたが作った洋服を、雑誌やテレビや街中で普通に見かける日を待っています。

14番。ひょっとしたら高慢ちきな言い方かも知れませんが、君の人生はうちに入学してから

変わったかも知れませんね。疑問や納得いかない点は気さくに先生に質問する姿が印象的でした。

英作文、逃げてくださいね。考えすぎですから。

15番。あなたが入学した切欠は、飲み屋でお母さんに出会った事でした(笑)

掛け持ち禁止の塾に通いながら、最後の最後に通ってくれました。考えすぎる癖を直そうね。

入試の時には、勿論問題と戦って正解を導くけど、時間とも戦ってくださいね。能力はあるんだから。

高校1年生の頃から通ってくれた人。

この年、高校準備講座からたくさんの人たちが入学してくれました。

特に、橋を超えた町からやってきた人たちの集団は

毎日毎日学校帰りに自習室を使ってくれましたね。

みんなでゴハンを食べたり、トランプしたり、本当にみんな、とても仲良しでした。

大晦日特訓で朝っぱらから喧嘩していた人もいましたが(笑)

この予備校と同じ文字が名前についてる人。最初にお母さんがそう言っていたのが印象に残っています。

出願する大学はまだまだ悩んでいるのかも知れませんが、この1ヶ月の伸びを信じてみましょう。

部活動との両立で悩んでいた時期もありましたが、引き止めて本当に良かったと思っています。

コロ助にとても気に入られていた、宇宙が大好きな人。

途中で一度抜けたのに、良く戻ってきてくれました。君の夢はセンター試験の結果だけでは

引導を渡されていませんよ。最後の最後まで、諦めずに戦ってみて下さい。応援してます。

授業中居眠りをして、良くテキストでひっぱたかれていた人。

中々進歩が見られず、いつまで経っても同じ事を繰り返すそのマヌケだけど、憎めないキャラ。

実は私は大好きでした。最後の最後まで、自習室で必死になっている姿、必ず実ると思います。


物静かだけど、殆ど休まず真面目に授業を受け続けた人。

特に3年生になってからの英語の能力の上昇には目をみはる物がありました。

大晦日特訓はとても良く健闘しました。今の調子を維持して、全部勝ってきてください。


2年生までアルバイトをしながら半分授業料を払っていた人。

今君が陥っているスランプは、1月が終わると同時に終了するよ。

最後まで出来る事をして下さい。試験が開始する直前まで君の能力は伸び続けるから。


高校進学後、1番乗りで入学してくれた人。

合格おめでとう。委員会活動なんかを中心に、真面目に高校生活をした成果が出ましたね。

合格後も授業を取り続けてくれて、とっても嬉しかったです。薬剤師になったら連絡して下さい。


パイロットになりたい、留学志望の人。

君とマンツーマン授業を特別料金で続けてきたおかげで、私も学んだ事が沢山あります。

君の質問は鋭いと思う。一緒に飛行機の話をするのが楽しかったです。


ずっと数学だけを取ってきた人。

最後の最後に英語を教えたけど、役に立てたかな?

能力は凄く高いと思うので、後は油断をせずに、落ち着いて行ってきてください。


吹奏楽と勉強を両立して、毎日制服でうちにきていた臨床技師志望の人。

君は自分のもっている能力を低く見すぎていると思うよ。もっと自信を持って良いです。

「足の筋肉をどうやって落とせば良いですか?」と言っていましたが、私は素敵な足だと思います(笑)


テニスと勉強を立派に両立した、一見真面目そうだけど、自称だらしない人。

途中で部活動の事や、勉強の事で何度も不安になって、色々と相談してくれました。

センター試験は、数学に納得行ってないのかも知れませんが、成功したと思いますよ。


将来世界の恵まれない人に手を差し伸べたいと思っている人。

授業では教えていませんでしたが、相談してくれてありがとう。

きっと良い結果が出ますので、突然の方向転換も気にしないでやってきてね。


おしとやかな感じの、グレーの制服の人。合格おめでとう。

君が合格したと聞いて、(ひいきしているわけではないけど)一番嬉しかったです。

英語が全然出来ない!と嘆いていたけど、少しは役に立てたようでよかったです。


高1になってしばらくして入学してくれた、同じくグレーの制服の人。

合格おめでとう。立派な保母さんになってください。

明るくて、真面目で、素敵な人だったと思います。また連絡してね。


一回やめて、途中で戻ってきてくれた人。

医学部、諦めちゃだめだよ。今年、こんな所で諦めたら、

来年だって同じところで諦めてしまうから。そうなって欲しくないから。


途中で腰が痛くなっちゃった人。何回かお部屋にお邪魔しました。

最後まで出来る事は沢山有るから、授業が終わったからと言って遠慮しないで、

どんどんこっちに来てください。協力できる事はしますよ。


3年生になって入学してくれた、真面目なおにいちゃん。

政経で授業をしていて、学校のテストで満点近くを取った!と何度も言ってくれました。

まだまだ英語の授業は残っているから、ぜひぜひその難関大学を突破してください。


3年生になって入学してくれた、「橋を超えてやってきてくれた」人。

他のみんながいたお陰で、うちの予備校にもすぐになれて、毎日の様に自習室に通ってくれました。

ずっと昔からいた様な感覚です。


同じく3年生になって入学してくれた、元サッカー部の人。

夏休みにアドバイザーの先生に付きっ切りで英語を頑張っていました。

体育の先生、きっとなれますから最後まで諦めずにね。


夏休みのタートル講座から入学してくれた、野球部のマネージャーの人。

家が遠いのに、毎日最終電車が行ってしまうギリギリまで自習していました。

メールで・・・の悩みの相談もしました。まだまだ手を貸しますから、自習室、使ってね。


聞きたい質問を明確な形で聞いてくれる、橋を超えてやってきたグレーの制服の人。

最初の英語に対する不安な感じは少しずつなくなってきたかな。

まだ授業はありますが、2月になっても不安な所はどんどん聞いて消化してね。


直接教えていなかったけど、特に年が明けてから毎日の様に自習に来ていた人。

真面目で大人しくて、かわいらしい感じで、一部の人に大人気です。

面接の練習、出来なくてごめんなさい。間に合えばまだします。



他にもやめてしまった人も何人かいるんだけど、

そんな人たちも同じように大学入試を戦っている頃だと思います。

一度は私の生徒だった人だから、やっぱり陰ながら応援しています。


そんなわけで、私は今年の3年生、大嫌いでした

いや、嘘です

でも、「この子たち、本当に大丈夫かな??」と何度も不安になりました。

真剣さが足りないよ!って授業で叱った事もありました。

君たちの中の「一生懸命」は他の人から見て、全然一生懸命じゃないんだって。

センターの前に、「大丈夫です。」なんて言っちゃう、余裕の人もいましたが、

センター試験が終わって、

少しは目が覚めたかな?


もう!なんでもっとちゃんとやらないんだよ!


なんて、イライラして眠れない日もありましたが、

それでもやっぱりみんな大好きな私の生徒たちです。

応援しないはずがない。成功して欲しくないはずがない。


君たちが、この大学入試という人生の最初の岐路で、

大成功しますように。